かつて森保ジャパンでも10番を付けて活躍した中島翔哉にブラジルの名門フラメンゴが正式オファー。現在、トルコでプレーする28歳は再び日本代表に返り咲くためにブラジルでのプレーを希望するのか。 少年時代のエピソードから舐めプ事件など過去を遡り、今後の展望など。
国内ではJリーグの開幕日も決まり、 各チームの陣容もだいぶ固まってきたね。
そうですね。 移籍についても落ち着いている印象です。
そんな中、海外のある日本人選手に 驚きのオファーが舞い込んできているね。
ブラジルの名門フラメンゴが、 中島翔哉選手の獲得を目指しているという ニュースですか?
さすが情報が早いね。 日本人選手がブラジルのチームから オファーを受けることはかなり珍しいね。
日本から欧州、さらに欧州ビッグクラブへ という規定路線となりつつある中で、 かなり異例な気もします。
過去には三浦知良選手や本田圭佑線選手も ブラジルでプレーしたことはあるけど、 全体的には珍しいと言えるね。
移籍金が約2億1000万円とのことでしたので フラメンゴ側の本気度も高そうですね。
日本人選手はフリーでの移籍も少なくはない 中で満額払って獲得を試みているあたり、 高い評価を得ているんだろうね。
でも所属するトルコのアンタルヤスポルには 昨年の9月に加入したばかりですよね?
そうだね。昨年9月に移籍金なしの2年契約で 加入しいていて、ここまで9試合ノーゴール という物足りない数字ではあるね。
数字だけ見るとまだまだこれからチームに フィットしていく可能性は十分にあるだけに 少し勿体ない気もします。
ポルト加入以降の2019-2020シーズン以降は 怪我や家庭の事情などによって思うような 活躍が出来ていなかったからね。
5年契約という長期契約を結んでいただけに 半ば飼い殺し状態のポルトを離れ心機一転 というタイミングでまさかのオファーだね。
FC東京から初の海外移籍となった、 ポルティモネンセへの加入時には相当期待も 大きかったですよね。
特に加入初年度はリーグ戦29試合出場で 10ゴール12アシストという大車輪の活躍を 見せていたからね。
加入初年度からここまで活躍できる選手は なかなかいないですね。
その活躍が認められて2018-2019シーズン 途中にカタールのアル・ドゥハイルに 引き抜かれることになったね。
確か移籍金が半端じゃない金額だったと 記憶しています。
当時の報道によると、移籍金は3500万ユーロ 日本円で約43億7500万円だ。
Jリーグのチームの平均的な年間予算より 多いですね。
この金額は2001年に中田英寿氏が移籍した 時の32億を大幅に上回って日本人歴代最多 記録だからね。
それだけのお金を払っても獲得したい と思わせる選手ということですね。
ドリブル、パス、シュートとどれも 高い水準の技術を持っているからね。
だからこそ、今回のフラメンゴも 移籍金払ってでも獲得を目指しているし、 それに値する選手ともいえるね。
確かに日本人選手の中でもかなり独特な プレーをするタイプではありますね。
そうだね。幼い頃にフットサルをしていたり ブラジルにも3度サッカー留学の経験もある という点が大きいかも知れないね。
ブラジルへのサッカー留学の経験が あるのですね。だったら、適応も意外と 早いかも知れませんね。
その可能性は十分に考えられるね。 それに中島選手の考え方からサッカー王国 ブラジルでの活躍が見込めるかも知れない。
というとどういうことでしょうか?
中島選手はどんな時もサッカーを楽しむ ということを信条としているそうだよ。
プロとは言え、なかなかこの信条で プレー出来ている選手は多くないと思う。
こういった強靭なメンタルが中島選手の プレーにも反映されていると思うよ。
確かに敵に囲まれた厳しい場面でもドリブル で切り込んでいく姿にも納得がいきますね。
ただ、その思いが時にはマイナスに 働くこともあるけれど…。
それって舐めプ事件ですか?
そうだね。2019年9月のパラグアイ戦で 前半終了間際にフリーでボールを受けた 中島選手がリフティングドリブルを開始。
日本がリードしている状況ということもあり 相手選手が挑発行為と捉えて思いっきり 中島選手を削りに行ったんだ。
あれはかなり危険なスライディングでしたね その後も、相手選手からかなり激しく 詰め寄られていましたね。
だけど、当の本人は特に顔色も変えずに ケロッとしていたんだよね。
あのシーンだけでもメンタルの強さというか 変わってる感じがしますね。 悪気は一切なさそうですし。
実際、試合後に本人は
いや、特に何も考えてなくて、ただああいう プレーで気分を害した人が居るんだったら、 全然僕はそれを目的にしてないんで、
謝りたいと思いますし、ただまあ相手チーム の選手は怒っていたので謝りました。
とコメントしていることからも悪意どころか 何も考えていないということが発覚している からね。
何と言うか、色々な意味で凄いですね。
中島選手は他にも、セットプレーのキッカー としてボールをセットする前にリフティング をすることが多々あるからね。
当人としては試合だから相手が居るからとか 関係なく純粋にサッカーが楽しくて 仕方ないんだろうね。
何だかサッカー少年って感じですね。
そもそも中島選手は一人っ子で、 サッカーボールは遊び道具というより 本当に友達だったみたいだよ。
ボールが友達って翼くんだけじゃ なかったんですね。
中島選手の従弟である横浜Fマリノスの 小池龍太選手曰く、犬の散歩をしながら ドリブルするのが日常茶飯事だったらしい。
犬の散歩しながらドリブルとか器用にも 程があるでしょう。
さらに、2人でその犬相手に2対1を やっていたらしく犬がなかなか手強かった みたいだよ。
どちらかというと後のプロサッカー選手を 2人も育てたワンちゃんが気になります。
さらにまだまだエピソードがあって、 中島選手は学校の授業中にもボールを 触っていたそうだよ。
ええ!?それはさすがにやりすぎだし 没収されて練習できないんじゃないですか?
もちろん没収されていたようだけど、すぐに 取り返してまた同じように授業中にボールを 触るということを繰り返していたんだって。
ここまで突き抜けているとサッカー好き というより変人っぽい感じがしますね。
さらに学校が休みの日でも従弟の小池選手と 学校に忍び込んで校庭でサッカーをしていた そうだよ。
ゲームとかじゃなくてサッカーっていうのが 本当に凄い。私なら練習休みの日にわざわざ しようと思わないです。
好きこそ物の上手なれという言葉は中島選手 のためにあるのかもしれないね。
さらに、中島選手は地元の松が谷FCに 入っていた以外にも東京ヴェルディの 調布スクールにも週一で通っていたんだ。
地元のサッカーチームに、ヴェルディの スクール…そして休みの日は校庭で サッカーってサッカー好きの毎日ですね。
当然、地元サッカーチームに加えて ヴェルディのスクールともなれば 親御さんの協力は必要不可欠になる。
ただ、中島選手のお母さんはかなり熱心で 中島選手のサッカーにはいつも協力的だった そうだよ。
いいお母さんですね。家族の理解って凄く 大切な気がします。
でも中島選手はそんなお母さんについて 取材のコメントで
小学校のサッカーで、親が横でギャーギャー 言っているのをよく見ますよね。僕はあれが 嫌いで、無くして欲しいと思います。
ウチのお母さんもうるさかったけど、 普通に静かに応援してほしい。 本当に黙れと言いたくなります(笑)
と言ってしまっているけどね。
何てことを言うんだああああ!
もちろんこれは冗談交じりのコメントで 中島選手はお母さんにかなり感謝している そうだよ。
そのコメントを聞いて安心しました。
結果として、お母さんのサポートもあって 中島選手は700人受けて3人しか受からない という東京ヴェルディのジュニアクラブに 合格するんだ。
凄い倍率ですね。やはりジュニアユースは 狭き門ということですね。
さらに自宅からグラウンドまでは電車を 乗り継いで片道だったにも関わらず、 本人は一切苦に感じていなかったようだね。
家に帰るのも遅くなったけど、 全然大変じゃなかった。 うまい人と出来るのが楽しみだったから。
純粋にサッカーを楽しんでいますね。 っていうかコメントが漫画の主人公の それですね。
このメンタルがあったからこそ、若くして Jリーガーとなり日本代表経験や海外での プレーに繋がっているんだろうね。
でもここ数年はなかなか日本代表に呼ばれる 機会がないですね。
森保ジャパンでの初陣でも10番を付けて 出場するなどコンスタントに代表には 呼ばれていたね。
ただ、2019年11月のキリンチャレンジカップ ベネズエラ戦を最後に代表からは 遠ざかっている状況が続いているね。
もし、フラメンゴ移籍が実現した暁には もう一度代表に戻って来てほしいですね。
中島選手の独創的なプレーは今の日本には 必要かも知れない。アジアでは相手が引いてくることが多く崩すことに苦労するからね。
中島選手の様に個人で打開できる選手は 大きな戦力にも成り得ると思っているよ。