モチベーターとしては疑う余地がない森保監督が抱える矛盾・問題を試合後のインタビューから紐解く! 前途多難を予感させる船出となったウルグアイ戦・コロンビア戦を中心に敗戦後の森保監督のインタビューで語られている事とは?
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魔理沙、ちょっと気になってる事があるんですけど、いいですか?
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うん、どうしたの?
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森保監督の事なんですけど、試合後のコメントって大体同じ事言ってるんじゃないかな、って…。
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いや、それはさすがにないでしょ。だって毎回相手も違うし起用メンバーも違うわけだよ。
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それにW杯やアジアカップのようなタイトルがかかった大舞台なのか、それとも親善試合なのかっていう差もあるし、
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親善試合であってもW杯前の強化試合なのか、それとも新戦力の発掘を目的とした試合なのかによっても異なるわけで。
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それは分かってるんですけど…。どうしても気になって…。特に冒頭。
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うーん、しょうがないな。冒頭だけならそんなに時間もかからないしね。ちょっと調べてみるよ。
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まずは昨日のコロンビア戦ね。
「勝利を目指して、選手は良い準備をしてくれました。先制できた中で試合をモノにできず非常に残念。」
「サポーターの皆さんに喜んでいただける結果を出せず残念です」」
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これが冒頭のコメントだね。なんか大体こういう事を言ってる気がしてきた…。
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ウルグアイ戦もチェックしてみよう。
「先制される難しい展開でも選手が粘り強く戦ってくれた。応援してくださったみなさんの声援が勇気づけてくれたと思う。」
「選手たちもW杯が終わって色んな方が応援してくれていることを感じた上で、もう一回戦おうという気持ちにつながったと思う」
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うん、共通点はサポーターに感謝。そして選手をねぎらうってのが今のとこの共通点になるかな…。
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ちょっとW杯と親善試合は分けて紹介してみよう。直前のカナダ戦。
「試合の結果は残念なものになってしまいました。応援してくださっているサポーターの皆さまに勝利をお届けして、」
「W杯のドイツ戦へという気持ちで準備をしていたので、そこは結果として残念です」
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うーん…。でもこの冒頭の部分って最初の挨拶みたいなものだから、一緒になるのは当たり前なんじゃ?
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どちらかというと、私が気になるのは敗れてしまった試合の際のインタビュー。何が原因でどこを修正しないといけないか。
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私よりもむしろ深堀りしはじめましたね。じゃあそれも調べてください。
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人をパシリのように使って…。でも気になったから調べるよ。
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まずはコロンビア戦。まずは敗因。
「負傷のアクシデントがあり、選手交代が上手くいかなかった。これは私が対応できなかったこと」
「DFラインは経験の浅い選手や今回初めて組む選手であったり、選手起用で完全に安定していたかというと、改善の余地がある」
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この辺りだね。それに対しての修正方法は
「局面での強度でも、相手から自由やボールを奪うというところはこれから上げてもらわないといけません」
「勝利するためには試合をコントロールして進められるようにチーム作りをしていきたいです」
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この辺りだね。敗れた試合で言うと、W杯のクロアチア戦になるけど、ここは親善試合に絞った方が分かりやすい。
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直前の強化試合、カナダ戦の敗因についてはセットプレーからの失点だった事に触れ、
「相手に高さがあり、狙いとするところを出させないようにするために、どうアプローチするか」
「ゴール前に入れられたときに競り合って寄せ、セカンドボールに早く反応するところは準備しないといけない。」
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と敗因となった課題をあげ、この修正方法としては
「相手に体をしっかり寄せていれば守ることできたと思う。」
「いい形で相手にボールを入れられたときに、奪いにいくところはもっと意思統一が必要。」
「さらにイメージを共有し、連動していけるようクオリティーを上げないといけない。」
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と語っている。チームとして連動して動けてないってのはコロンビア戦とも共通だね。
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そこから遡ると6月に行われたチュニジアとの試合。この試合は0-3とショッキングだったよね。
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ですね…。この試合は相手にやられたい放題でした。
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敗因について、森保監督は
「遠藤、吉田は欧州で長いシーズンを戦って、今回も4試合に出て疲れていたと思う。」
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としながらも、
「色んな組み合わせだったり、システムだったり、難しい環境でプレーしている。選手たちに責任はない」
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と選手たちをかばい、今後については
「今日の敗戦を踏まえて、悔しさをばねに次の成長につなげていこうということを伝えていきたい。」
「しっかりトライしてくれたこと、今日の反省を踏まえて、今後成長につながる環境をつくっていければ」
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と語っている。傾向としては負けた試合は選手をかばうものの、解決策については少し見えづらいという感じかな…。
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もう少し遡ろう。その前の敗戦は同じく6月の4連戦、ブラジル戦。
「惜しいではダメなのは分かっているつもりですが、選手たちが今、自分たちにできるベストをやり続けてくれた」
「それは、われわれの未来の勝ち点、勝利につながっていくと思う」
「ブラジルのようなレベルの高い相手と戦うことで、試合の中でレベルアップしていけるところを見せてくれた」
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と、今までと同じように選手をかばい、称えた。
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これはブラジル相手だし多少はしょうがない気がしますね。
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今後については、
「ボールロストしてからの切り替えや、最後のところで粘り強く止めるという部分。」
「強豪相手にやらないといけないところは見せてくれた。それを継続しつつ、攻撃力を上げられるようにトライしたい」
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こうやって聞いていると、選手のモチベーションをあげるって意味では森保監督は優秀な気がします。
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モチベーターとしては優秀だと思うよ。実際、カタールを戦った選手からは多くのコメントにて、
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『森保監督の為に勝ちたかった』というような趣旨のコメントが目立ったし、
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クロアチア戦の敗戦後も、
「ベスト16の壁は今回も乗り越えられなかったが、選手たちは新時代を見せてくれた。」
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と他の敗戦と同様に称えている。この関係性に変わりはないだろうね。
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また絶対に負ける事ができない試合に負けた場合でもそれは変わる事はない。
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アジア最終予選のサウジ戦の敗戦の直接的な原因となった柴崎にも、
「それまでの時間、ハードワークしてくれて攻守に貢献してくれた。そのミスだけを責められるものではない。」
「ピッチに立たなければミスをしない。ピッチに立たせたのは監督の私。それも含めて、すべて私の責任」
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と完全に自身が責任をかぶっているし、
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アジア最終予選の初戦でまさかの黒星となったオマーン戦でも、
「我々が今できる、最大限の力を発揮しようと、選手は臨んでくれていた。」
「海外組が多い中、試合に向けても全体練習が一度できただけだが、ここを言い訳にするつもりはない。」
「選手たちは覚悟を持って、短い準備期間の中でも一戦一戦勝利に向けて準備して、前進してくれた。」
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と選手たちを徹底的にかばうのは森保監督の譲れない考え方なんだろうね。
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負けても選手に責任はない、ピッチに送り出した自分の責任という考え方、選手は意気に感じそうですね。
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そうだね、ただこれまで多くの試合の試合後インタビューを見た中で気になる点もある。
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コロンビア戦の前に行われたインタビューの中では
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「個」で局面を突破してチャンスを作れる選手。
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流れが難しく、悪くなってきた中でボールをつなげないような時間帯でも、「個」で時間を作ってくれる選手。
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「個」で得点を取ってくれる選手
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これらを求めるとし、その理由としては
「日本がW杯で勝っていくためには、日本の良さである連係・連動は絶対に忘れてはいけない。」
「しかし個の力は絶対的に必要。個の力を上げていきながら、チーム力を上乗せして勝って行きたい。」
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と、選手たちには個の力を求めた。これは間違っていないと思うけど、結局コロンブスの卵的な事だと思うんだ。
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というと?
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組織や戦術が個の力を引き出してくれるし、個の力が組織や戦術をより強く、効果的に活かしてくれるって事。
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まぁその通りですね。
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サッカーの戦術にもいくつか種類がある。個人戦術、チーム戦術、グループ戦術などと言われているものだよね。
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チーム戦術はピッチにいる11人がどうやって試合を戦うか、チームとしての意思統一。
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例えばこの試合は引き分けでもいいから引いて守ろう、とかそういうやつですね。
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グループ戦術はもう少し局地的なもの。三笘を活かすために左SBがどう動くか、とかそういうものだね。
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そして個人戦術はその名の通り、個人でできるプレー。もちろん試合に与える影響は人数が多いほど大きいよね。
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ですね。
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森保監督が言ってるのはこの3つが高いレベルにないと世界で勝てないよ、って事を言ってるのであって
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間違ってはいないと思うんだけど、個人を活かすためのグループ戦術、チーム戦術なのか。
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グループ戦術、チーム戦術を成立させるための個人戦術なのか。
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そこがあやふやになってるような気もするんだよね。
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いわゆる戦術三笘、戦術伊東ですね。
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この2試合も戦術伊東になってしまってる場面が多く見られた。
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そう言った部分のバランスに言及するのは新体制2試合目だとまだ早いとは思うけど、それでもやっぱり気になってしまうかな…。
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まさかの私のイチャモンが話がでかくなってしまいましたね…。
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いや、私もインタビューを見直して気付くところも多かったし、良かったよ。
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結論は、まだ2試合!って事で良いです?
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そうだね、新しいトライをしてるのは紛れもない事実。それが実を結ぶのはいつなのか、その日を楽しみにしていよう!