コロンビア戦、1-2で敗れた森保ジャパンの前半と後半は別のチーム?戦術的な部分、交代カードの意図は? 新戦力の発掘、新しいトライなど少なくない収穫とベンチとピッチ上とで差を感じる戦術的な意図の乖離とは? 初勝利はお預けとなるも、メンバー固定を用いてでも浸透させたい新しいトライという課題が明確になった2連戦をゆっくり解説
いやー、コロンビア戦…。残念ながら1-2で敗れてしまったけど、霊夢の目にはどううつった?
結果は残念でしたけど、三笘のゴール!打点の高いヘディングは見事でした。実は三笘ってヘディング上手ですよね。
だね。しかし結果を出して本人もホッとしていると思う。
負けてしまったとはいえこの試合、スタメンの部分では確実に改善されてるなと思えたよね。
まずはどの部分でしょう?
まずは伊藤のポジションだね。左SBをどうするか、よりは左CBに据えた事が大きいと思う。
守備の判断、それに攻撃の起点としても機能していましたよね。ポジションを1つずらすだけでここまで違うとは…。
クラブでもこのポジションだし、左SB、しかも今の取り組みにおいては適正はあまり高くはなかった。
試すならばCBだと思ってたし、一定の成果は残したと思う。前半に失点もあったけど、それこそこれからのすり合わせ。
それだけに後半の交代はどういう意図があったんでしょうか…。
瀬古が入って伊藤が左SBに再度入る形だよね。この形ってウルグアイ戦でみたパターンだけどね…。
実戦から練習を経て、どこが改善されてるかをチェックしたいって意図があったんですかね…。
その辺りの意図は分からないけど、勝ち越しのゴールは代わりばなの少しふわっとした時間帯だった。
真剣勝負だとこういう交代のカードは切らないと思うから、親善試合ならではって感じで理解したいところだね。
うーん、なかなか難しいですね…。
どちらにしても板倉とコンビを組むCBの選択肢は多い方がいい。この試合だけで言えば瀬古よりは伊藤の方が良かったけど、
失点自体に板倉が両方とも少なからず絡んでしまっている点は無視できない。
コロンビアの1点目は右サイドのケアに板倉が流れてしまって、真ん中が空いてしまった形ですよね。
菅原もどっちにスイッチを入れるのか少し迷ってしまってたような印象はあるよね。
ここはCBのコンビ、SBが安定していない影響もありつつ、固定できれば改善される部分ですかね?
GKをシュミットに固定してるのもそういった連携を一から作ろうという意図もあるだろうし、
ここも時間が解決する問題だと思いたいところだよね。
それでも板倉がリーダーとなって伊藤、菅原、カシーフ、瀬古。あとは中盤との連携だね。
どういう形で守備をしていくかはここから詰めていけば良い問題なんじゃないかな?
なるほど。左SBに入ったカシーフは三笘とのコンビも良かったんじゃないですか?
可能ならウルグアイ戦の途中でもみたかった組み合わせだけど、想像以上に良かったんじゃないかな。
三笘もやりやすそうにしてる時間帯が多かったですよね。
試合を通して、ポジションもいくつか変わっていった中でみてみると、
やはり伊藤はSBではなくCB。そして左SBに入ったカシーフは負傷もあったけど及第点。
菅原に関しても間違いなく合格点と言えると思う。
ただ2試合を通じて菅原以外の右SBの突き上げが見られないのは寂しい。
半田、橋岡はもっと試しても良かったと思うし、菅原に何かがあった時に不安は残ってしまったかな。
あとはスタメンで変えてきたところといえば、鎌田のポジション変更。
やっぱり後ろに下げて前を向いてボールを受けられるポジションの方が向いていると思う。
この2試合のテーマはビルドアップというところだと思うけど、遠藤守田よりは鎌田守田の方が適してる感じがあったね。
少しプレーが軽い感じもありましたが…。
うーん、守備の貢献度も低くない選手だと思うけど、特徴はやっぱりボールを預けられるっていうところと、
視野の広さ、展開力。攻撃の起点として色々なところに顔を出して相手をはがしてパスをさばく。
これをやれるのは鎌田が最も適してると思うんだよね。
なるほど、これからどういう起用方法になるか注目ですね!
スタメンでいうとFWには町野を使ってきましたよね。得点にも絡んで本人的にも手ごたえはありそうですが。
スタメン起用された西村も含めて前線で運動量があって、なおかつ楔にもなれる。
前から運動量豊富にパスコース切ってプレスをかけるってところでは万全ならば前田に分があると思うけど、
町野、特に前半の出来はそれに劣ってはいなかったと思うし、さらにポストプレーでも結果を出した。
1点目のゴールは町野を経由しての守田のクロスでしたもんね。
欲を言えばゴールが欲しかったというのが本音だけど、運動量に加えて前線でポストもできるというところも見せた。
町野については他のFWとの住み分けも含めて起用に目処が立ったんじゃないかな?
西村もそうでしたけど、前線からすごかったですもんね。
そして後半からは上田が投入。やっぱり総合力で言えば上田がファーストチョイスだと思う。
ゴールこそなりませんでしたが、打点の高いヘディングもありましたしね!
そして上田から遅れる事、10分後に投入された堂安、そして15分後に投入された久保との連携だね。
久保とは2トップ気味になってプレーする時間帯もありましたね。
ただこの3人に関してはあまり組み合わせの良さを感じなかったかな。
これは鎌田が下がってたところも影響があるんですかね?
遠藤、守田は安定感はあっても展開力というところではやはり少し劣ってしまう。
今回は組み合わせ的に難しかったけど鎌田がいればまた違ったと思うけど、ベストな組み合わせを見つけて欲しいね。
森保監督も何かしらの違和感があったんでしょうかね。守田に変えて浅野を投入しましたけど…。
そこからシステムを少しいじる形になったよね。浅野投入から明確なツートップになった。
ツートップならば前半良かった町野と上田の組み合わせもみたかったですけど…。
今回呼んだFWで考えると浅野だけは少しタイプが異なっている。
いわゆるスピードを武器に裏抜けしてゴールを狙っていくタイプですね。
この形が武器になると思ってのテストだろうし、そこに関しては何とも言えないよね…。
久保もこの試合良いパフォーマンスだったとは言えないですしね…。
交代選手のチョイス、システムなどを含めて森保監督は動いた点と動かなかった点と、その差が激しい。
菅原が序列で上とは言え、右SBのバックアッパーが見えづらい点。
そして、左SBからCBに入った伊藤が前半に起用に応える動きをみせたにも関わらず再度左SBにうつした点。
この辺りはメンバー固定をして戦術を浸透させていきたいというところなんですかね?
今回招集した選手で全く出番がなかった選手はGKを除くと、
DFの町田、角田の代役で招集された藤井。そして半田。
あとは中村敬斗もウルグアイ戦のアディショナルタイムぐらいですかね。
そういう意味では満遍なく使うというよりは会見でも言っていたように戦術ありきでメンバーを固定し浸透したいという狙い。
それでも試合でみえてきたのは後半に関しては疲れてるであろう伊東頼みの攻撃。
戦術に対して、交代カードの切り方に少し疑問が残る点。
浅野の時にシステムを変えたのも何か狙いがあっての事でしょうかね…。
その辺は少しもやもやっとしてしまう部分があったのは否めない。勝ち負けよりもそういった意図が見えづらいって意味でね。
その辺がクリアになってくるにはもう少し時間が必要そうですね。
私の個人的な感想はスタメンの時は色々期待したし、期待した通りの動きもあって満足した点は多々あるんだけど、
後半の途中交代はちょっとどういう意図があったのか分かりづらい…。そんな感じかな。
世間の反応も新戦力の発掘の是非や交代カードの切り方などに注目が集まってるみたいだね。
「鎌田のボランチ、伊藤のCBには可能性を感じた。収穫があっただけ良かったと思う」
「DF陣はしょうがない点は多い。それよりも守田遠藤の後釜が急務」
「菅原という新戦力を広く周知し、森保監督の頭にも刻み込まれた。それだけの2試合」
「浅野、瀬古。この2人はしばらく頭を冷やして欲しい」
「吉田がいなくなってDFラインがここまでひどくなるとは思わなかった。」
「交代カードを見るに、後半はがむしゃらに点を取りに行ってた。だったら鎌田と三笘は残しておけば?」
「前半と後半は全く違う戦術。そういうテーマがみえただけ成長。新体制になって2試合だし、気長にいこう」
前半と後半は別の試合。そう言われれば納得ですかね…。
どうだろう…。選手のコメントや森保監督の会見の言葉などをかみしめながらこの2試合を詳細に振り返りたいと思うよ…。